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執筆者の写真Hideki Kobayashi

コリンウズラの飼育方法

更新日:2023年4月7日


コリンウズラのオス

 ヒメウズラや並ウズラは、多くの方が飼育されています。インターネットで検索すると、可愛らしい映像と共に、飼育の苦労や独自の飼育方法など、多くのブログ等を見かけます。しかし、コリンウズラに関してはあまり情報がありません。そこで、コリンウズラの故郷のアメリカで推奨されている飼育方法を紹介したいと思います。


アメリカでは、コリンウズラが急激に減少しています。


 実はアメリカでは、野生のコリンウズラが急激に減少しています。ゲームバード(猟鳥)として、猟銃で狙われるだけでなく、昨今の山火事から多くの生息域でその数が減少しています。そこで。アメリカでもコリンウズラ保護のため、狩猟保護区にコリンウズラが放たれることがあります。その一方で、一部の農家では家禽として飼育され、採卵されています。さらに、鶏肉として出荷するため、大型に生育する種も開発されています。コリンウズラのブリーダーは、保護区への放鳥と農家への出荷のため、コリンウズラを22週令(約5カ月半)まで生育させます。コリンウズラは18週令(約4カ月半)から卵を産む個体が出始めます。しかし、若い個体が産む卵は未熟だったり、無精卵だったりと非常に不安定な産卵を行います。コリンウズラが安定的に産卵するためには、約半年はかかります。


コリンウズラの飼育ケージについて


 コリンウズラは比較的大型のウズラです。そのため、やや大きめの飼育ケージを用意しましょう。ほとんどの方は屋外で飼育していると思います。飼育ケージの設置場所は、風通しの良い場所を選びましょう。温度は18℃から30℃に保てる場所が理想的です。特に低温になるとコリンウズラの生理活性が落ちるので、注意しましょう。逆に温度が高いと食べる餌の量が減少するため、産卵数が減る可能性があります。先日紹介した氷ボトルか、霧吹きによるミスと散布で、ケージの温度を下げましょう。飼育ケージの広さは、1羽当たり最低0.5平方フィート(465平方センチメートル、約23cm四方)必要です。暴れることや、他の個体の羽をむしる行為が頻繁に行われる場合、照明を暗くする、または外部からの光量を調節しましょう。暗くし過ぎると交尾する回数が減るので、注意しましょう。


コリンウズラのエサと水について


 エサは通常のウズラ用餌を与えましょう。時々、おやつとしてミルワームや麻の実を与えると、すごく喜びます。あと、野菜の葉っぱは何でも食べるので、農薬を良く落としてあげましょう。元来、植物の葉や昆虫を食べる雑食性の鳥です。色々与えてみましょう。水はつぼ型の給水機が便利です。良く水口に粗相をするときがあるので、見つけたら洗浄しましょう。水替えは飼育数にもよりますが、夏は朝夜の1日2回、その他は朝または夜の1日1回でもかまいません。


照明について


 コリンウズラに限らず、ウズラ類を飼育する上で、照明は重要なポジションを占めます。照射が強いとウズラ達の活性が高くなり、代謝が高くなります。しかし、気が荒くなって、よくケンカをするようになります。また、照射時間が長くなると良く卵を産むようになります。コリンウズラに効率よく卵を産ませる照射時間は、17時間と言われています。ただ、卵を頻繁に産むようになると、寿命が短くなります。ペットとして飼育される方は、特に照射時間を気にする必要は無いでしょう。


コリンウズラの飼育のまとめ


 基本的には、並ウズラとほぼ同じ飼育方法で良いみたいですが、飼育温度には注意が必要です。最近の日本は、気温が30℃を超えて33℃や40℃近くなるときがあります。あまりに高温になる場合は、屋内に避難する必要があるかもしれません。屋内に避難するときは、大型のダンボールやプラスチックの衣装ケースなどが便利です。


 次回はコリンウズラの病気について、紹介したいと思います。






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