今年の5月くらいの事ですが、「海辺でウズラを見かけたのだけど、ひょっとしてお宅のウズラ、逃げた?」と聞かれたことがありました。当時、当社のウズラは逃げていませんでした。他にウズラ類を飼育している方のケージや養鶉場から逃げたことも考えられます。しかし、天敵が多く、隠れる場所が少ない今の日本では、ウズラが単独で長生きできる環境ではありません。私も見てきたのですが、足が長めのウズラに似た鳥でした。一般的なウズラにとって、海辺は生息地ではありません。ウズラは果実や穀物が豊富な田園地域や茂みが棲み処です。ウズラに似た別の鳥でした。
春と秋に渡って来る「ウズラシギ」
少し調べたところ、ウズラに似た鳥は、「ウズラシギ」という渡り鳥でした。以前、ご紹介したミフウズラと同じシギ科の鳥です。ウズラシギは体長約20cm位で、ウズラよりもくちばしが長く、足も長めの鳥です。ウズラシギはウズラに似た鳥ですが、シギ科の鳥の特徴が良く現れた鳥です。遠目にはウズラとあまり変わらないように見えます。渡り鳥なので、海辺や川辺で見かける機会があるでしょう。
ウズラシギは絶滅危惧種です。
国際自然保護連合のカテゴライズでは、ウズラシギは絶滅危惧種の「危急種」となっています。現在、個体数が減少しているようです。渡り鳥なので、正確な個体数は把握されていないと思いますが、数が減っていることは確実なのでしょう。ウズラシギを見かけたら、ラッキーかもしれません。
日本にはあまり渡ってきませんが、近縁種の「アメリカウズラシギ」は低危険種です。アメリカウズラシギは、ウズラシギと比較して体の模様がはっきりしていて、あまりウズラに似ていません。日本で見かけても、アメリカウズラシギとは確認できず、水鳥の一種と思うかもしれません。ウズラシギもアメリカウズラシギも、雑食性のウズラとは異なり貝類や甲殻類、昆虫などを中心に食べる肉食性の鳥です。海辺や干潟、湖沼付近でチョコチョコと歩いて、地面を突いている鳥がいたら、ウズラシギかもしれません。
ウズラは癒しの鳥です。
ウズラはセキセイインコのように綺麗ではありません。カナリアのように美しい声で鳴くこともありません。オウムや九官鳥のように言葉を話すこともありません。でも、ずんぐりむっくりした形や飛ばずに歩き回る姿は、とても可愛らしく、癒されます。通販会社フェリシモが可愛い鳥の代表格すずめやヒヨコなどと共に、ポーチを作ってしまうくらい可愛い鳥です。
ウズラに似ているというだけで、「ウズラシギ」や「ミフウズラ」という名前が鳥に命名されるくらい、日本人にとってウズラは好ましい鳥なのでしょう。是非、ヒメウズラ・コリンウズラを飼育してみませんか?綺麗な鳥が好みの方には、ブルーブレストレッドのヒメウズラがお勧めです。地味な色合いながら青色の羽と赤色の体を持つヒメウズラです。ヒメウズラは発情期になると、オスが羽を広げてメスにアピールします。その姿は、とても綺麗で、普段の地味な姿からは想像ができません。
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