日々、ヒメウズラやコリンウズラの世話をしていると、ウズラ達のフンを掃除しなくてはなりません。数多くのウズラ達を飼育していると、掃除するフンの量もそれなりに出てきます。そのまま廃棄しても良いのですが、何かに利用できないかと思いました。鳥類のフンと言えば、やっぱり肥料ですよね。ただ、どのような成分なのか理解していないと、かえって植物に悪影響を与えてしまいます。飼育しているウズラ達のフンを肥料として使う場合、どんな植物に向いているのでしょうか?
植物の肥料は窒素(N)、リン(P)、カリウム(K)の比率が大切です。
ご存知の方も多いかもしれませんが、肥料の三要素と呼ばれるものがあります。それが、窒素、リン、カリウムです。この三つの成分が植物を育て、花を咲かせ、実を着ける上で、重要な役割を持っています。窒素は葉や茎を成長させ、リンは花や実つきを良くする、カリウムは根の伸長を良くする効果があります、花や実を着ける時期に、窒素分が多い肥料を与えると、葉や茎が伸長し、花や実のつきが悪くなる悪影響が出ます。よく聞かれる事例としては、「ツルボケ」があります。サツマイモやスイカなど、葉っぱばかり生い茂って、花や実がつかず、根も伸長しないという現象です。
ウズラフンは、窒素分が多めです。
ウズラの餌はニワトリの餌と比べて、タンパク質の比率が大きくなっています。タンパク質にはリンやカリウムではなく、窒素が含まれています。そのため、ウズラのフンには、ニワトリのフンより窒素分が多くなっています。実際、発酵ウズラフンという肥料は、おおよそ窒素:リン:カリウム=7:6:3です。有名なハイポネックスという肥料は、窒素:リン:カリウム=6:10:5と窒素成分が少なめです。また、園芸店やホームセンターで販売されている花と野菜の肥料は、窒素:リン:カリウム=5:5:5のように、全成分同一比のものが多いです。
ヒメウズラやコリンウズラのフンをコーヒーの木に使ってみました。
ウズラ達のフンは、窒素成分が多いので、観葉植物のコーヒーの木に使ってみました。コーヒーの木は、最近元気が無くなっていました。葉が閉じて、下の方の葉が枯れて落ちてしまいました。そこでケージを掃除した時に出たヒメウズラやコリンウズラのフンを、コーヒーの木の鉢に入れてみました。すると葉は元気になり、新芽も出始めました。トップの画像が、元気になったコーヒーの木です。寒い冬はあまり成長を見込めませんが、春になるまで少しずつウズラ達のフンを使ってみようと思います。コーヒーの木は4-6月の間に花をつけるそうなので、3月以降は普通の肥料を与えて行こうと思います。
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