ウズラやヒメウズラを見ていると、本当に活発に動いて、健康そうに見えます。ただ、家禽類は元気なようでいて、実は病気だったということは良くあります。ニワトリやウズラ・ヒメウズラは、自然界では常に被捕食者であり、猛禽類だけでなく肉食獣の狩猟対象となります。捕食者は弱った獲物から狙います。そのため、例え体調が悪くても、健康に振る舞い狩猟対象となることを防ぎます。これは飼育環境でも同様です。ただし、ウズラ同士で争っている場合は、その限りではありません。オス同士の争いなどで傷つき、かなり弱っている個体は、飼育ケースの端っこで、丸まっていることが多いです。弱った個体は、早急に別の場所に避難させましょう。緊急の場合は、ダンボール箱で十分です。静かな暗い場所で、水とエサを十分に与えておきましょう。
日々の管理では、フンをチェックしましょう。
ウズラ類は挙動だけでは、ウズラ達が本当に健康なのか、わかりません。ある日、突然死んでしまい、「なぜ!?」と驚くこともしばしばあります。しかし、だからと言って、特に体調が悪くなさそうなのに、動物病院に連れて行くことは無いでしょう。お医者さんに説明も出来ません。
通常便と盲腸便
ウズラ達が本当に健康なのか、日々の世話の中でチェックできます。それはフンの状態です。ウズラ達が排泄するフンには2種類あります。白と茶色が混ざったような丸いフンです。これは通常便と呼ばれています。もう一つ、黒から濃い灰色の盲腸便と呼ばれているフンです。盲腸便は非常に匂いが強く、これは異常なフンではないかと疑ってしまいます。盲腸便は、直腸を逆流して盲腸に入ったフンや尿です。盲腸に逆流したフンや尿は、微生物によって分解されます。分解産物から栄養分も再利用されるようですが、残ったフンが盲腸便として排出されます。盲腸便は、臭くても通常のフンなので、安心して下さい。
緑色や乳白色の下痢便は、病気の症状です。
ウズラやニワトリなどの家禽類は、病気になると内臓などに症状がでます。内臓系の病気も多いため、フンが病気を見つけるヒントになります。もし、ウズラやニワトリ、ヒメウズラ達が緑色の下痢便を排出していた場合、「ニューカッスル病」になっている可能性があります。乳白色の下痢便の場合、「サルモネラ感染症」「封入体肝炎」「伝染性ファブリキウス嚢病」などが感染している可能性があります。ウズラ類はあまり体力が無いので、これらフンを見かけたり、ウズラ達のお尻が汚れていたりした場合、早急に動物病院へ連れて行きましょう。フンの写真や実物をビニール袋に入れて持って行くと、診断も容易となるかもしれません。今は病気用ワクチンもありますが、常備している動物病院も少ないと思います。取り寄せる時間もあるので、病気になったウズラ類は発見後直ちに隔離して、できるだけ早く動物病院に連れて行きましょう。
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