暑い夏の日が続いています。最近は35℃を超える地域も多くなってきて、配送時の温度について、心配される方も多いと思います。温度の事で考えると、ヤマト運輸の配送方法には、「クール宅急便」という配送方法があります。果たして、クール宅急便で「有精卵」を送って、孵化するのでしょうか?今回は、クール宅急便の利用について考えたいと思います。
クール宅急便を利用する場合、「冷蔵」となります。
ヤマト運輸のクール宅急便には2種類あり、「冷蔵」と「冷凍」があります。冷凍は-15℃以下なので、食用も含めて卵類の配送には使えません。「冷蔵」の場合、庫内温度は0-10℃に設定されています。そのため、卵が凍結することはありません。果たして、クール宅急便(冷蔵)は、有精卵の配送に利用できるのでしょうか?
有精卵は0℃付近になると、孵化率が著しく下がります。
クール宅急便は、0-10℃と温度が設定されています。この「0℃」が孵化率に著しく影響します。ヤマト運輸では、クール宅急便(冷蔵)の温度について、次のように公表しています。
「クール宅急便は、定温一貫輸送ではありません。」
「積み込み・仕分け・集配時など、短時間お荷物が外気に触れますので、ご了承ください。」
つまり、温度は0-10℃の間で上がったり下がったりします。そのため、0℃になることもあるかもしれません。荷物が外気に触れて温度が上がった時、温度を下げるため強力な冷却を行い、結果として0℃付近になってしまう可能性があります。
有精卵は38-39℃で孵化が始まります。
ヒメウズラ・コリンウズラ共に有精卵が孵化を開始する温度は38-39℃です。以前、試しに37℃で孵化を行ったことがありますが、孵化は始まりませんでした。宅急便のコンテナの中が38℃を超えることがあるのか、わかりません。ただ、ヤマト運輸は断熱材の入ったコンテナを利用しているようなので、そこまで温度が上がることは無いかもしれません。
夏場は「食品」設定を利用しようと思います。
現在、当社では宅急便コンパクトにて有精卵を配送しております。その時、「ワレモノ」と「上積み厳禁」を指定しております。この注意事項は2つまで指定できますが、この注意事項の中に「食品」という指定があります。「食品」指定された荷物は、輸送時ではなく「営業所」や「集配所」で保管するとき、温度が上がり過ぎないように配慮されるそうです。例えば、不在時に荷物を営業所に持ち帰った時、温度が上がり過ぎないような場所に保管されます。ただし、クール宅急便とは違い、冷蔵庫等に保管されることはありません。天気予報と配送先によっては、孵化率を上げるために「食品」に指定しようと思います。
なお、それでも暑さが気になる方は、クール宅急便(冷蔵)での卵配送も承ります。ご注文前にお問い合わせ下さい。送料は配送先住所によって変わります。送料は2000円からとなります。
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