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執筆者の写真Hideki Kobayashi

カイコウオオソコエビの樹脂包埋標本の貸し出しを始めました。

更新日:2023年4月7日


カイコウオオソコエビ樹脂包埋標本
カイコウオオソコエビ樹脂包埋標本

 カイコウオオソコエビは、世界最深部マリアナ海溝チャレンジャー海淵を始め、水深7000mより深い超深海に生息するヨコエビの一種です。マリアナ海溝だけでなく、日本海溝や伊豆小笠原海溝の深部からでも捕獲可能です。カイコウオオソコエビは寄せ餌ワナで捕獲できる貴重な深海生物です。また、しっかりと形を留めながら海上まで浮上できる珍しい深海生物でもあります。水深7000m付近には、カイコウオオソコエビの他にシンカイクサウオも生息していて、寄せ餌ワナに集まってきます。しかし、この7000mという水深からシンカイクサウオを引き揚げた時、水圧減少のため、ほとんど溶けた状態となります。状態の良い深海生物として観察できるのは、カイコウオオソコエビが唯一と言っても良いかもしれません。


カイコウオオソコエビの樹脂包埋標本は、国立科学博物館で開催された深海展で展示されました。


 今回、貸し出しを開始するカイコウオオソコエビの樹脂包埋標本は、日本近海の海溝深部で捕獲された個体です。一方、深海展で展示されたカイコウオオソコエビは、マリアナ海溝チャレンジャー海淵で捕獲されました。以前、日本付近の海溝とマリアナ海溝チャレンジャー海淵のカイコウオオソコエビを比較した結果、形態的、遺伝子的に同一と言える結果が報告されていました。以前、深海展でカイコウオオソコエビを展示した時、ガラスケースの中に入れられていました。また、展示コースから少し離れて展示されていました。深海展では、小さいカイコウオオソコエビを詳しく観察することはできませんでした。今回、貸し出しするカイコウオオソコエビ樹脂包埋標本は、実際に手に取り、上から下ら横から前から後からじっくりと観察できます。是非深海生物の生態を良く関節してみて下さい。


貸し出し料金は1個1日1000円+送料1000円(税別)です。


 今回、カイコウオオソコエビ樹脂包埋標本の貸し出し料金は、なんと1個1000円!です。カイコウオオソコエビを捕獲するためには、多額の費用がかかるのです。しかし、多くの人に利用して頂きたいので、低価格に設定をしました。以前、小学校の科学クラブの年間予算は5千円位と耳にしたことがあります。小学校のクラブ活動でも利用できる価格に設定しています。


商用活動や創作活動にもご利用下さい。


 以前、カイコウオオソコエビの樹脂包埋標本は、海洋研究開発機構でも貸し出しを行っておりました。実は、全て私が製作した標本ですが、樹脂が褐変して廃棄となったと思います。例え展示されていたとしても、褐変していては良く見えないと思います。また、海洋研究開発機構では、学校などの教育機関に貸し出ししていましたが、個人や商用目的に貸し出しは行いませんでした。今回の貸し出しでは、是非個人の創作活動やイベントの展示等でご利用いただけます。現在、深海生物が人気を博しています。お子さんに実物を見せてみるというのも、一興かもしれません。さらに、集客のためのイベントでもご利用いただけます。イベントでご利用される場合、深海生物やカイコウオオソコエビの解説用ポスターの制作も行います。10個程度のカイコウオオソコエビ標本とポスター展示で、大きな集客効果が期待できます。ポスターに関しては、内容や対象年齢など、メールにてご相談ください。





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