ヒメウズラはウズラ類で最小クラスの鳥です。実はもう1種、最小クラスのウズラがいます。ボタンウズラというウズラです。両方とも成鳥で10cm程度の小さいウズラなので、混同されがちですが、実は別の品種です。当社でも扱っているヒメウズラで、ボタンウズラは扱っていません。ボタンウズラは、あまり日本に出回っていないようです。
ボタンウズラとヒメウズラは別種のウズラです。
ヒメウズラとボタンウズラは同じくらい小さく、人になれるという点で、非常に似ているウズラです。しかし、実は全く別のウズラです。ボタンウズラは、チドリ目カモメ亜目ミフウズラ科の鳥です。一方、ヒメウズラはキジ目キジ科ウズラ属の鳥です。ウズラと名前が付いていますが、生物学的にも全く違う鳥です。ただ生物学的な違いだけではありません。生態も全く違います。ただヒメウズラと同様に飼育しやすい鳥なので、もし手に入れることができたら、飼育してみたいと思います。アメリカではボタンウズラの有精卵が出回っています。しかし、どうもヒメウズラと混同している場合が多いみたいです。ヒメウズラは17日で孵化しますが、ボタンウズラは12-13日で孵化するようです。有精卵の販売サイトで説明文をよく読んでから、購入しましょう。
ボタンウズラとヒメウズラの違いについて
ヒメウズラとボタンウズラは、似て非なるウズラです。まず寿命が違います。ヒメウズラの寿命は5年程度ですが、ボタンウズラは3年以下と言われています。18カ月を過ぎるとボタンウズラは老齢の鳥となってしまいます。ヒメウズラのオスは首の部分に白い帯がありますが、ボタンウズラにはありません。さらにヒメウズラは一夫一妻制か一夫多妻制ですが、ボタンウズラは多夫一妻制の鳥です。またヒメウズラはメスが抱卵しますが、ボタンウズラはオスが抱卵します。ボタンウズラのオスが抱卵している間、メスは他のオスと交尾して次の産卵に備えます。ヒメウズラの場合、1回の交尾で精液を体内に保存しますが、ボタンウズラはそのような生態をしていないのかもしれません。多夫一妻制なら、オス同士の争いが起きず、ヒメウズラより飼育しやすいかもしれません。もう一つ、鳴き声があります。ヒメウズラは2種類の鳴き声があって、「ケッケッケー」という雄叫びと「ボーボーボー」というオスがメスを呼ぶ声があります。ボタンウズラの場合、メスがオスを呼ぶ声の「フーフーフー」という声が特徴的です。家で飼育するときは、雄叫びが結構うるさいのでボタンウズラの方が静かかもしれません。もっとも、ヒメウズラの雄叫びはペアで飼育すると無くなるので、そんなに懸念するほどではありません。
実は入手困難なボタンウズラ
前述の通りボタンウズラの有精卵は、アメリカのウズラ類有精卵販売サイトで売られています。しかしよく説明文を読むと、ヒメウズラをボタンウズラとして販売している所がほとんどのようです。本当のボタンウズラを入手するためには、野生のボタンウズラの巣から卵を失敬することが必要でしょう。残念ながら、正真正銘のボタンウズラの入手は非常に困難ですね。
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