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ヒメウズラの卵を十姉妹に托卵して孵化成功!

執筆者の写真: Hideki KobayashiHideki Kobayashi

更新日:2023年4月7日


孵ったばかりのヒメウズラ

 当社からヒメウズラの卵をご購入されたお客様は、ヒナを孵すことが目的ですよね。ほとんどのお客様は、孵卵器を使って人工孵化を行っていると思います。今回ご紹介するお話は、小鳥の十姉妹(ジュウシマツ)に托卵して、ヒメウズラの卵を孵すことに成功したお話です。托卵とは、十姉妹に卵を託して、親代わりになって温めてもらうことです。本当に驚きました。


ヒメウズラの自然孵化は困難です。


 ヒメウズラのペアは卵を産んでも、ほとんど抱卵しません。卵は産みっぱなしで、ケージ内をコロコロさせています。時折、抱卵するような行動をとることがありますが、大体2-3日で終わります。ヒメウズラの孵化に必要な17日間抱卵し、自然に孵化することは、ごくまれでしょう。しかし鳥の中には、ケージ内でも抱卵し、孵化させることが得意な仲間もいます。十姉妹はそんな仲間の一種です。


十姉妹ってどんな鳥?


 実は十姉妹は野生種が存在しません。長い間、人に飼育されたペット鳥です。十姉妹は大変温和な性格をしているため、多数飼育が可能です。ある意味、ヒメウズラとは正反対の性格ですね。また、人にも良く慣れるため、鳥類の飼育入門種として人気があります。時々ペットショップで十姉妹を見かけることもあります。止まり棒の上に10数羽並んでいる姿は、本当に微笑ましい限りです。十姉妹はケージ内につぼ巣を入れておくと、産卵・抱卵してヒナを孵します。その抱卵期間は約2週間です。卵はヒメウズラの卵より小さいサイズです。


代理親鳥の十姉妹達

十姉妹にヒメウズラの卵を托卵


 托卵は、カッコウが有名です。カッコウはオオヨシキリ、ホオジロ、モズなどの巣に卵を産み付け、それぞれの鳥に抱卵・孵化させます。今回のお客様は、十姉妹が卵を孵す時を見計らってヒメウズラの卵5個を巣に入れたそうです。十姉妹はヒメウズラの卵も抱卵し、5個中3個も孵化したと、ご報告を頂きました。十姉妹の抱卵期間は2週間なので、残りの3日間は孵化器で温めたそうです。ヒメウズラの卵を十姉妹に孵化させるという発想の柔軟さに驚きました。最初にそのお話を伺ったとき、卵の大きさが違うので、十姉妹が上手く温められるかな、と心配しました。しかし、3個まで孵化させたというお話を聞いて、そのチャレンジ精神に脱帽しました。本当に驚愕でした。


 ヒメウズラの卵を孵化したいけど、孵化器を購入するほど大げさな事はしたくない方、もし知り合いに十姉妹を飼育されている方がいれば、托卵と言う方法で孵化を試みることもできますね。




 
 
 

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