ウズラ類、ニワトリ、文鳥やインコなど、全ての鳥類は時々、通常とは異なる卵を産むことがあります。通常とは異なる卵は異常卵と呼ばれています。色や形、殻の状態などが大きく異なり、孵化が望めない卵たちです。
一番良く見かける異常卵は、卵の殻が薄い卵です。
卵を触っていると、簡単にヒビが入ったり、欠けたりします。この異常卵は餌に含まれるカルシウムが足りていないか、上手く吸収できなかった場合に生まれます。若い鳥の成長期に生まれることがあります。また、毎日のように卵を産んでいる鳥もまた、この異常卵を産むことがあります。あまり卵を産ませない事が、この異常卵の発生を防ぐ方法です。エサの量を減らすことや、照明時間を減らすことで鳥の産卵頻度を減らすことが出来ます。殻の薄い卵が産まれたら、エサにボレー粉を追加して、量を少な目にしましょう。また、日光に当てて、カルシウムの吸収に必要なビタミンDを生成させましょう。ただし、照明時間は短めを心掛けましょう。
小さい卵は稀に産まれる異常卵です。
今回紹介する異常卵は、小さい卵です。写真では、通常のヒメウズラの卵と今回産まれた小さい異常卵の大きさを比較しています。小さい異常卵は、大体通常卵の半分の大きさです。中身を見てみると、黄身は全くありません。殻は丈夫でありませんでした。この小さい異常卵は、ニワトリを始め文鳥などでも生まれることがあります。中には黄身が入っている小さい異常卵も生まれることがあるようです。極まれに産まれる場合は、特に問題はありません。卵の形成サイクルが多少乱れたために、出来てしまった異常卵です。ただし、繰り返し小さな異常卵が産まれる場合、生活サイクルを整える必要があります。光を当てる時間やエサや水の量を一定にして、鳥たちの生活サイクルを整えましょう。
異常卵は他にも産まれます。
その他にも、色が異常な卵や二卵性の大きな卵が産まれる事があります。二卵性の卵からは、双子が生まれることは決してありません。一度二卵性の大きなヒメウズラの卵が産まれたことがありますが、並ウズラの卵より大きな卵が産まれました。もっとも、長径だけが大きく、短径は普通のヒメウズラの卵と同じでした。人間と異なり、卵の中の養分(卵白部分)を2つの黄身が取り合って、両方とも栄養不足でヒナまで成長できません。なお、今回の小さい卵を含めて、異常卵の孵化を試みても、孵ることはありません。
異常卵が産まれても、慌てず静観しましょう。
どんな鳥でも、異常卵が生まれることがあります。これは特別な事ではありません。もちろん病気でもありません。ちょっとした体調の乱れや栄養バランスの乱れが原因です。異常卵が産まれた場合、静かに観察しましょう。もし、何度も異常卵が産まれる場合、時には隔離して生活サイクルを整えましょう。
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