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執筆者の写真Hideki Kobayashi

ヒメウズラの飼育で注意すべき4つの点。

更新日:2023年4月7日


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 ヒメウズラは寿命が長くても5年です。メスの場合、卵を産むのでもっと短く3-4年程度です。ペットとしてヒメウズラを飼育されている方は、やはり天寿を全うして欲しいと思っているでしょう。しかし、運悪く死んでしまう場合もあります。不運な死を回避するために、ヒメウズラを飼育する上で注意すべき点が4つあります。是非参考にして下さい。

1)オスVSオスの戦いに注意しましょう。

 ヒメウズラのオスは非常に愛が深いです。メスに対する愛は非常に深く、独占欲もとても強いです。複数の卵から孵ったヒナは、順調に成長すると大体2-3カ月後にペアリングが始まります。すると、それまで仲良く皆で餌を食べたり、遊んだりしていたヒナ達の間で喧嘩が始まります。その喧嘩こそ、メスを守ろうとするオスの喧嘩です。これが始まったら、早めにペアを見極めて、別の飼育容器に移す必要があります。白ヒメウズラ以外では、オスの首に白い三日月ができるので分かります。しかし白ヒメウズラの場合、オスの白い三日月は見えません。白ヒメウズラのペアを移す際、良く観察して見極めてから行って下さい。このタイミングを見誤ると、ペアになったオスが、他のオスを過激に攻撃し激しい喧嘩になります。ヒメウズラの愛深さ故に、他のオスをとことん攻撃し時には死に至らせます。ヒメウズラを3羽以上孵した方は、ペア用の飼育ケースを用意しましょう。

一時的な隔離の場合、段ボールの箱に穴を開けた物でも構いません。

2)オスの激しい交尾行動に注意しましょう。

 ヒメウズラのオスの交尾は、メスの首の後ろを噛んで行います。とても激しい交尾行動のため、メスの後頭部から首筋にかけて毛が抜かれて禿げている状態になることがあります。しかし、さらに激しくなると後頭部から首筋にかけて血が滲んでしまうことがあります。意外とメスは平然としていますが、見ている飼い主からすればドキドキものです。でも、これは黄色信号だと思って下さい。血が滲んだところをオスが交尾のために噛みます。すると、やはり痛いのか、メスは嫌々交尾を行います。さらに傷が酷くなると、メスが交尾を拒否するようになります。その結果、イラついたオスがメスを激しく攻撃するようになります。オスはいつもメスを攻撃するようになり、メスは次第に弱り、やがて死に至ります。このような不幸なことを起こさないために、メスの後頭部に傷が出来たら、早めに別の飼育ケースに避難させましょう。

3)ヒメウズラのジャンプに注意しましょう。

 オスメス問わず、ヒメウズラのジャンプ力は意外に侮れないものがあります。プラスチック製のケージで飼育されている方は、あまり心配はいらないかもしれません。しかし、良く鳥かごで見かける金属製のオリを使った製品では、注意が必要です。ヒメウズラは普段でも朝方にジャンプしています。また、驚いた場合もジャンプして飼育ケージ上部に頭をぶつけることがあります。プラスチックのケージなら、大してダメージも無く、平然としています。しかし、鉄製の場合、当たり所によっては首が折れて死んでしまったり、半身不随になったりします。これを防ぐには、金属製ケージを使わないことが一番です。しかし、金属製ケージしか用意できなかった場合、ゴムチューブを使って上部の金属部分を保護しましょう。ゴムチューブに切込みを入れて、金属部分を通した後、ビニールテープで巻き付ければ大丈夫です。クッション付きテープも良いですが、ヒメウズラが興味を持ってしまうと、なぜか噛みついて剥がそうとするので、あまりオススメできません。

4)卵の産ませ過ぎに注意しましょう。

 成鳥となったヒメウズラのメスは、1-3日に1個卵を産みます。実は体の小さなヒメウズラにとって産卵は結構な負担です。絶えず1日1個の産卵をするメスは、とても短命です。また、カルシウムが不足しがちになって、前述のジャンプ事故が致命的になる可能性が高まります。養鶉業者でもない限り、卵を頻繁に産ませる必要はないでしょう。メスが早死にしてしまうとオスはとっても悲しく鳴きます。あまり聞きたくない鳴き声です。

 産卵は自然の摂理なので、止めることはできません。しかし、産卵する回数を減らすことは可能です。それは、飼育ケージを覆う布を使って、日光や電灯に当てる時間を減らすことです。例えば、朝は出かける直前まで、ケージを覆っておく。夜9時を過ぎたら、ケージを覆うなどの方法です。できるだけ12時間を超えない程度に調節しましょう。産卵回数が1日1個から3日に1個になれば、まずまずの成功でしょう。

4つの点に注意して、楽しいヒメウズラ時間を楽しんでください。




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