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執筆者の写真Hideki Kobayashi

ヒメウズラは寒さが苦手です。冬の寒さ対策をしましょう。

 11月も半ばを過ぎて、急に寒くなってきました。ウズラ達は羽毛に包まれているので、多少の寒さは健康に影響を与えません。しかし、ヒメウズラは主に東南アジアに分布している鳥です。日本の冬の寒さは、ヒメウズラにとって厳しいことでしょう。ここ最近の気温の低下に戸惑っているかもしれません。ヒメウズラが無事に冬を越せるように、準備しておきましょう。

 


ヒナ育成時に活躍したヒーターを利用しましょう。
ヒナ育成時に活躍したヒーターを利用しましょう。

ケージの中に暖かい場所を用意しましょう。

 

 家の中など、屋内でヒメウズラを飼育されている方は、部屋の中の温度が高いので、あまり心配しなくても大丈夫かもしれません。それでも東北地方や北陸地方、北海道などは、夜間部屋の中でも気温が下がり、4℃、5℃となることもあります。冬場はヒメウズラのケージの中に暖かい場所を作ってあげましょう。例えば、ハムスター用のヒーターや爬虫類用のパネルヒーターなどをケージ内に設置してあげましょう。インコ用ヒーターも販売されていますが、横に置くタイプや上から吊るすタイプのヒーターが多く、ウズラには不向きかもしれません。ヒーターを使わない場合は、ダンボールで小さな巣箱を作り、中に藁を短く切ったものなどを敷き詰めておきましょう。ダンボールは保温性が高く、フンで汚れても簡単に捨てられる点が利点です。ウズラ達はダンボールを突いて壊すので、厚めの物を利用しましょう。

 

日光浴も忘れずにしましょう。

 

 ヒメウズラは、骨や卵の殻を作る栄養素カルシウムが必要です。ただ、カルシウムを与えても、そのまま吸収はできません。カルシウムを吸収する際に、ビタミンDが必要となります。ヒメウズラは体内でビタミンDを作るために、日光浴が一番オススメです。日光には、ビタミンDを作るために必要な紫外線が含まれているからです。現在、多くの室内灯はLED照明となっています。LEDの光には、ほとんど紫外線が含まれていません。寒いからと言って、屋内にずっと入れておくと、ウズラ達がカルシウム不足になってしまう可能性があります。特にメスの場合、卵に多くのカルシウムが必要なので、注意しましょう。

 

ウズラ達は突然死することがあります。

 

 「寒い時期でも、うちのヒメウズラ達は元気ですよ」という方もいるかもしれません。ウズラ類は、体調が悪くても元気な姿を見せてくれます。体調が悪かったり、弱ったりしていた場合、それを表に出すと天敵に狙われやすくなるため、元気を装っているのです。だから、元気な姿に安心せず、ヒーターなどで暖めてあげて下さい。ヒメウズラの寿命は長くて5年程度です。去年の冬が大丈夫だったとしても、ウズラ達は年々歳をとって弱っていきます。今年の冬も大丈夫と過信しないようにしましょう。

 

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