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執筆者の写真Hideki Kobayashi

ヒメウズラ孵化のご報告とヒナの育成について

 先週、お客様からヒメウズラ孵化のご報告を頂きました。今週もまた、お客様からヒメウズラ孵化のご報告を頂きました。今回のお客様は3羽孵化しました。平均孵化率は約60%でしたので、通常通りというところでしょうか。お客様からの孵化のご報告は、大変うれしく思います。ヒメウズラの孵化は、孵卵器が正常運転していれば、ほぼほぼ成功します。手動転卵などを行う場合、多少孵化率が低下する可能性があります。もっとも、手動転卵で孵化を試みるお客様の場合、卵の孵化の熟練者なので孵化率は高いようです。

ご報告頂いたヒメウズラのヒナ
ご報告頂いたヒメウズラのヒナ

孵化したヒメウズラの育て方

 

 ヒメウズラの孵化が上手く成功して、ヒナが産まれてくると、次はヒナの育成です。生まれたばかりのヒナは非常に弱いので、飼育ケースや保温器、エサや水に十分な配慮が必要です。飼育環境に十分に配慮して、孵化の喜びを成長の喜びに繋げましょう。

 

1)孵化直後のヒナは、1―2日間はエサも水も摂りません。

 

 ヒナが卵から出てきて、よちよち歩きをする姿は本当に可愛いです。思わず見入って、いつの間にか時間が経っている、という方も多いのではないでしょうか?しかし、様子を伺っていると、ヒナはせっかく置いたエサや水に見向きもしない様子がうかがえます。「このままだと、死んでしまうのでは!?」と心配されるお客様もいらっしゃいますが、大丈夫です。ヒナは孵化から1-2日間は、何も口にしません。とりあえず、エサや水の準備をするのは、孵化翌日からで大丈夫です。あまり早く飼育ケースに水やエサを置いても、保温ヒーターで温めている関係上、劣化することやヒナがエサ入れや水入れに入ってしまう可能性があります。

 

2)保温ヒーターの位置に注意しましょう。

 

 ヒナは羽毛が生え揃っていないので、寒さに弱いです。そのため、ヒヨコ電球などで保温する必要があります。ヒヨコ電球は、飼育ケースから上部から横向きに吊るして、下に着けないことが大切です。ヒヨコ電球下端が、ヒナが接触しない程度に開けておきましょう。ヒナは自分が丁度良いと思う所に移動します。また、ヒナは予想しない行動を取ることがあります。ペットシートなどを置く場合、ヒナが引っかからないように適切なサイズに切りましょう。また、袋小路なども作らないように気を付けましょう。大体、2-3週間で羽毛が生え揃いますが、季節に応じて、1カ月くらい設置しておくと安心です。ヒヨコ電球以外でもハムスター用の板型ヒーターもありますが、これから冬にかけて気温が低下するので、単品で使用することはお勧めできません。他のヒーターと併用して下さい。

 

3)エサ入れと水入れのサイズに気を付けましょう。

 

 特に孵化直後のヒナは、とても小さいです。だから、大き目のエサ入れや水入れの場合、中に入ってしまうことがあります。エサ入れに入ると、足に付いた汚れがエサに混ざってしまいます。また、水入れに入ってしまうと、体温の低下や水の減少などの問題が起きます。水入れやエサ入れの大きさには十分に注意しましょう。個人的にはペットボトルキャップを利用しています。ヒナが大きくなると、ひっくり返すようになるので、その後は陶器の小皿などを利用します。もっとも、ひっくり返らないように、ペットボトルキャップの蓋の部分に釣り用の板重りを切って付けておくと十分に利用できます。

 

4)エサについて


 エサは一般に市販されているウズラ用やヒヨコ用のエサを、そのまま与えて下さい。インコのヒナのように、水を混ぜる必要はありません。残念ながら、ウズラ用エサは一般的ではありません。ペットショップやホームセンターに行っても、ウズラ用のエサが販売されていることは、珍しいケースです。ウズラ用のエサが手に入らない方は、インターネット通販で購入することが一番だと思います。送料が気になる方は、ヨドバシドットコムなどを利用しましょう。また、ウズラ大学さんは、ヒナ用のエサも販売されています。

 

 ヒナは、1カ月ほど飼育すると若鳥へと成長します。若鳥になれば、安心して飼育できるので、それまで気を使いながら、飼育しましょう。



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