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執筆者の写真Hideki Kobayashi

冬に産まれたヒナの育成について


生まれたてのヒメウズラのヒナ達
生まれたてのヒメウズラのヒナ達

 コリンウズラ、ヒメウズラ、並ウズラなどの有精卵を孵化に成功すると、可愛いヒナが生まれます。とても可愛らしく、喜びもひとしおですが、次のステップが待っています。そうです、ヒナを若鳥まで育成するステップです。今回は冬季のヒナの育成について、お話したいと思います。


産まれてから2-3週間、ヒナは温めながら、育成しましょう。


 一般に、鳥類の体温は40℃以上です。中でもウズラ類は体温が高く、43-44℃と言われています。ヒナでも体温は同じです。10℃以下という冬の気温より、かなり高い温度です。成長した鳥なら、羽毛に包まれているので、体温の維持が可能です。しかし、生まれたばかりのヒナは、羽毛が生えそろっていません。そのため、ヒナの体温を維持するため、温めてあげる必要があります。冬場はヒヨコ電球で温めてあげることをお勧めします。飼育ケースの大きさにもよりますが、大体30Wくらいの電球が良いでしょう。また、ヒヨコ電球は意外とロット差が大きく、早く切れてしまうこともあります。予備の電球やハムスター用ペットヒーターを、万が一の備えとして準備しておくと安心です。


 ハムスター用のペットヒーターも、ヒナの育成に利用できます。しかし、冬場のヒナ育成にはパワー不足です。ペットヒーターだけでは、温め効果が低く、ヒナが弱ってしまう危険があります。個人的な例ですが、冬場にハムスター用ペットヒーターを使う場合、人用の電気あんかを必ず併用します。アルミの保温マットを使い、電気あんかの熱が飼育ケースから逃げないように、密着させます。


 これらの加温器具は、全て電気を使います。つまり、停電が起きてしまうと加温できなくなります。停電に備えて、使い捨てカイロを準備しておくと良いかもしれません。電気を使わないハクキンカイロも利用可能です。停電が長く続かなければ、いくつかの使い捨てカイロを利用することで、乗り切ることが可能でしょう。


ヒナのエサは、通常のエサで大丈夫です。


「ヒナのエサは何が良いですか?」というのは、時々尋ねられる質問です。ヒメウズラ、コリンウズラともにヒナのエサは、市販されているウズラ用のエサをそのまま与えて下さい。エクセルウズラでも、バーディウズラフードでも大丈夫です。もし気になるようなら、すり鉢などを使って、これらのエサを細かくして与えて下さい。ミルワームなどのエサは、生まれてから2週間は与えないで下さい。2週間以降も、1カ月まではミルワームの頭部を潰すなど、ヒナが食べやすいように与えて下さい。


 ヒナは1カ月ほどで若鳥にまで成長します。生後2週間は、温度に注意しながら育てましょう。2週間を過ぎるとある程度安心できますが、あまり低い気温になる日は、ヒナの様子を良く観察しましょう。


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