先月29日に韓国の務安(ムアン)空港で、チェジュ航空の航空機が着陸に失敗し、179名の方が犠牲となりました。犠牲者の方々のご冥福をお祈りいたします。この航空機事故の原因は様々な事が報道されています。まだ真偽が定かでない情報や憶測が飛び交っていますが、一つ確実な事は、航空機の機体に鳥が衝突する「バードストライク」が原因の一つと報道されています。今回、航空機のエンジンに鳥が吸い込まれ、破壊されたようです。エンジンが停止した場合、航空機の油圧システムも使えなくなり、着陸に必要なフラップやランディングギアの操作が出来なくなるそうです。その結果、事故機は胴体着陸の決行という危険を冒したのでしょう。
吸い込まれた鳥は、カモのようです。
この季節、日本や韓国に多くの渡り鳥が飛来します。渡り鳥はカモや白鳥など様々です。務安空港の近隣には、渡り鳥が数多く飛来する有名な場所があるそうです。実際、務安空港は、バードストライク事故が韓国で最も多く発生している空港と報じられています。今回のバードストライク事故では、務安空港付近で大量のカモが目撃されています。
韓国の放送局KBCは、務安空港付近で釣りをしていた方の目撃情報が報道されていました。目撃者の話によると「航空機が着陸しようと低く飛んでアヒル(カモ)の群れとぶつかった」「続いてアヒル(カモ)たちが夢中で散り始め、機体では火事が起きたように見えた」として「そうするとしばらくしてドンという音と共に途方もない煙が空の上に上がった」とのことでした。とりわけ、「アヒルの群れと機体がぶつかり、5分も経たないうちに事故が起きた」と強調していました。
また、韓国SBSテレビでは、当時の状況を撮影した防犯カメラの映像を紹介していました。専門家による映像解析から、飛行機は機体より大きな鳥の群れが衝突したと推察されていました。大きな鳥の群れに飛行機が突っ込んでいったのでしょう。多くの鳥がエンジンに吸い込まれてしまったのでしょう。そして、その鳥がカモのような中型の鳥なら、飛行機のエンジンは確実に破壊されたことでしょう。
元々、カモは狩猟対象でした。
カモやウズラ類は、元々狩猟対象でした。ウズラ類も渡り鳥で、冬には暖地に飛来していました。ウズラ類は高く飛ぶことが出来ないので、ゆっくりとした移動だったことでしょう。大量のカモやウズラ類がいたら、猟師たちは喜んでいたことでしょう。ただ、近年は狩猟も盛んではなく、渡り鳥も単なる観光対象となっています。だから、渡り鳥がそれほど注目されることはありません。しかし、空港を設置する際には、渡り鳥の飛来は重視される事項でしょう。人の活動の中で無垢な鳥が犠牲となり、人も犠牲者となってしまうことは、悲劇以外の何物でもありません。地球温暖化が進む中で、渡り鳥の飛来状況も変化するかもしれません。近隣に湿地帯や池、湖がある空港は、バードストライクの危険が高まるかもしれません。
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