食肉用に大型の家禽うずらが育種されています。
- Hideki Kobayashi
- 3月17日
- 読了時間: 3分
うずらとニワトリを比較した場合、大きな違いはその大きさです。食肉用ニワトリ平均体重は約2.6キログラムですが、うずらは200g程度です。あまりに小さいため、うずらを大型化しようと、品種改良が行われています。大きく育つ品種改良されたうずらは、次に挙げる種が有名です。

ジョージアジャイアントコリンウズラ
アメリカで開発された大きなコリンウズラです。その体重は成長で約1ポンド(454g)と平均的な日本ウズラの約2倍です。約50年前に品種改良が行われ、今でもアメリカでは有力な食肉用ウズラとなっています。もちろん、生物学的にはコリンウズラと同じなので、一般的なコリンウズラと交配します。いわゆる狩猟用鳥として放鳥も行われているようです。
ジャンボウィスコンシンコリンウズラ
ジャンボウィスコンシンコリンウズラは、アメリカの食肉用うずらとして、もう一つの系統として飼育されています。現在、ジョージアジャイアントコリンウズラほど大きくなる種類では無いようです。アメリカのうずら農場では独自の品種改良が行われていて、そのスタンダードの鳥として基準になっているようです。
バトラーコリンウズラ
コリンウズラ最大種として知られている品種が、バトラーコリンウズラです。その体重は最大で900グラムになります。また、よく飛ぶコリンウズラで、鳴き声も一般的なコリンウズラよりもやや小さいそうです。バトラーコリンウズラは、アメリカでも人気の品種のようで、結構偽物の孵化用卵が売られているようです。体重が900グラムあればニワトリにも対抗できそうですが、食肉用として利用されているのか、わかりませんでした。
ジャンボヨーロッパウズラ
日本で食肉用として輸入されているウズラのほとんどは、ジャンボヨーロッパウズラです。ジャンボヨーロッパウズラも約1ポンド(約454g)味も良いとされています。日本の多くのフランス料理店で輸入されたジャンボヨーロッパウズラ肉が使用されています。日本でもジャンボヨーロッパウズラが飼育されていて、埼玉県では「シャントゥ・カィユ」として、ブランド化されています。ただ、あまり生産量は多く無いようで一般的には販売されていないようです。
うずらは、食肉用として利用することは難しいかもしれません。イノシシ肉やダチョウ肉のように珍しいお肉として、少々インパクトに欠けるようです。食肉として流通させるためには、中抜きを始め、脱毛処理を行わなければなりません。小さい個体では、それの大きさに合った機会が必要です。また、個体が小さいので、より多くの個体を飼育する必要があります。鳥インフルエンザのリスクもあって、多数飼育にチャレンジする農家も少ないかもしれません。難しい問題かもしれません。
ちなみにヒメウズラは世界で一番小さなうずらです。「ヒヨコがこのままの大きさだったら良いなー」と思った方には、もっともよい愛玩鳥です。是非飼育を考えてみて下さい。
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